でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

2019-01-01から1年間の記事一覧

間接護身入門

少林寺拳法をやめたあと、次に何をやろうかを考えていた。いささか慎重に期しすぎ、何年も経過してまだ何も選べていない。学校であれ個人であれ、師を選ぶということは軽率であってはならないと思うようになったからだ。 インターネットで主に情報収集してい…

彼方のアストラ

どうでもいいに分類される作品だが、供養のため。 超空間通信?可能な宇宙船の通信機が見た目LSI的なナニカでリード線を切断して故障させる、とかはどうでもいいとして。 謎の球体発生装置はどういう位置づけのガジェットなの、とか。 SF警察を務めるには経…

中世ヨーロッパの城塞

「――町壁はフィリップ3世剛勇王とフィリップ4世美王によって1295年に最終的に竣工し、堀に囲われた総延長約1.7mの長方形平面のアンサントを形成することになった。」(P.223) など、四ケ所程度の誤字脱字図説の抜けを発見したが良書である。うち一か所は原…

サー・ガウェインと緑の騎士:トールキンのアーサー王物語

ALL REVIEWS経由。 トールキンの名で飛びついたのだが、本職の方の著作物だった。 ヨーロッパの昔話は本筋からそれたところで話が展開し、大変な冒険ですね感を出した後、本筋に戻ってめでたしめでたし?な水増し感満載なものばかり巡りあってどうにも好きに…

フィリピンパブ嬢の社会学

ウルトラコモン、属性「タイトル詐欺」・・・とまではいわないが、「社会学」という看板には文句をつけたい。本書を著すまえは文筆と無縁だった著者の縁故から本書執筆の指導的立場に立った元編集デスクという人物の解説によればルポだというが、ないしは私…

メカ・サムライ・エンパイア

前作『USJ』にはどうにもなじめなかった。ゆえに続刊の存在を知っても手を出さずにいたのだが、第三巻が出版されたことを契機に、もう一度賭けをしてみることにした。 なじめないという表現の理由として、本書を読んで気づいたことを列挙する。 人物、都市な…

魔界転生

出会いは千葉真一主演の映画。幼少の頃。炎を背にした柳生十兵衛の黒影と、出来の悪い天草四郎の飛行する生首SFXが印象に強い(本作品があるから『必殺4』が映えるような気もしている)。 次の出会いは石川賢の漫画版。学生の頃か。表紙がギーガー風のやつ…

情報参謀

2009年、与党の座を失った自民党に協力した人物の著書。タイトルが示すように、ネットを含むメディアから情報を収集し、提供していた。本書に記されている最も印象に深い情報収集の具体的手法はテレビからのそれで、人海とまではいかないが、力技でやりとげ…

プログラミングの心理学

最後に、これらすべての内容を一通り消化したときには、いくつかのプログラミングに関する神話、すなわちプログラミングに関する信仰を検証できるぐらい客観的な考え方が身についているかもしれない。バートランド・ラッセルが言ったように、信仰とは根拠の…

はじめてのGraphQL

2016年に建てた自宅サーバはLAMPの亜流(Raspblian、Apache、MySQL、Python)だった。Raspberry PIでやりたいことに必要とする知識、電子工作、GPIO、Pythonなどは初めて尽くしで、書籍やWEBの参考記事やサンプルプログラムを見ながら、やっつけでとりあえず…

人はどのように鉄を作ってきたか

・・・当時、アナトリア地方にはプロト・ヒッタイトと呼ばれる人々が住んでおり、高度な鋼の加工技術を持っていたことが分かる。そして、彼らが製鉄法を発見したと言われている。 当時、この地方は青銅器文明の時代で、銅製錬が行われていた。酸化銅の鉱石は…

三体

あとがきによれば、中国で最初に出版された版では、章構成が異なっていたらしい。当時の中国国内の事情に配慮して書籍化にあたって変更したもので、英語版は著者の意思に従って元の構成に戻したしたという。日本語版の構成は英語版に準拠している。もし、中…

世界を変えた火薬の歴史

(「カルヴァリン砲」について)・・・この型の砲の大きな利点は従来の巨大攻城兵器よりずっと速く冷えることで、その結果、発射速度が大幅に向上した。一四三七年のメス包囲戦では、ある砲手が一日三度、大砲を発射することができた。これはふつうではあり…

コロンブスの不平等交換

『ジャガイモのきた道』と同じ著者の書。体感的に三割くらい同書と内容がかぶる印象。白禍という言葉があるが、まさにこれ。 近頃、中国さんがイきってるが、やられてきたことをやり返そうと試みてる風もあり、隣国の国民として不安は募るが、彼らの心情はわ…

CODE COMPLETE

動機 ここ数年、Python、Kotlin、node.js、Flutter、GOなど、仕事では使ったことのないプログラム言語に意図して接してきた。 そのせいか、自身のコーディングがどの程度スタンダードから乖離しているのか気になってきた。それぞれ独特の作法があり、似て異…

遊牧民から見た世界史

宋代中国が、馬の購入に必死にならざるをえなかったことをメインテーマに、それがあたえる財政・経済上の大きな負担を、根本史料から分析・総合した畏友の米国人東洋史家ポール・スミスは、その大著『天府に課税して』(ハーヴァード大学出版局、一九九二年…

ジャガイモのきた道

縁は、TwitterのTL。 シェルパという言葉を初めて知ったのはたぶん間違いなく夢枕獏の小説からであり、その時は職業を表す言葉という印象を得た。本書では部族あるいは民族名を表すと記されており、印象が更新されたことは余談である。 学術の書というと、先…

フィーヴァードリーム

フロム・ソフトウェアの新作発表に触発され、読んだ記事の中に本書の名前を見つけた。 www.famitsu.com G・R・R・マーティンの作品は『氷と炎の歌』しか読んだことがない。たぶん第四部まで。そこまで読んで、完結して気が向いたら読もうという扱いにした。…

街娼

十年ほど前になろうか。近代日本を形作ったものはなんであろうかと調べて、太平洋戦争とその戦後、日清日露戦争あたりまでさかのぼって、舶来品の植民地主義、帝国主義あたりが要点であると総括し、とりあえずの興味を満たした。そのとき読み漁った幾つかの…

実装パターン

不意に流れてきたツイートに触発されて、読んでみることにした第二弾。 以下に本書の印象を列挙する。 本書はJavaが読めることを前提に書かれているとのこと 7章終盤以前は、JavaをJavaでない言語感覚で説明しているカンジがする 最後の章を除いて、各章の結…

カリスタの石

「ダンブルドアはゲイ」という著者自身によるカミングアウトを必要としたのは、『ハリー・ポッター』シリーズ読者層のどの辺だったのだろうか。個人的には不要な情報だった。もともと一巻の終わり方で当方むけではないと感じていたし、それでもシリーズ完結…

旅のラゴス

読んだと思い込んでいたが、読んでいなかった。 でも多分、今読んだことは幸いであっただろう。ヨーロッパ的雰囲気のファンタジーを求めていた頃に読んでいたならば、趣味に合わぬと一蹴していたかもしれないから。 その頃から随分と経った今だから、手にな…

MONUMENT あるいは自分自身の怪物

序盤は辛かった。俺向きの作品なのか?とずっと脳裏に反芻しながら読んでいた。 中盤ではそんなことは忘れた。 登場人物が織りなす物語については、好き好きであろう。個人的にはあまり好きではない。類似する作品もあまり好きではない。しかし、面白かった…

黒猫の三角

絵は良い。とても。他の作品も読んでみようかなと思う。 お話は。 こういうの、ミステリっていうのかな? この作品もシリーズ化してるみたい?だし、『チーム・バチスタの栄光』も人気だったみたいだし、こっちが世間からズレてるっての、わかる。こういう話…

ニューロマンサー

およそ30年前、学生時代に友人から勧められたが、読んだのはその数年後だったように記憶している。『クローム襲撃』『カウント・ゼロ』『モナリザ・オーヴァドライブ』と読んで、そこでフォローをやめた。なんだかよくわかんなくなったためである。 初読当時…

amazon 世界最先端の戦略がわかる

ちなみにCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)がマイナスであることが、以下に有利なのかを示す例がある。縮小傾向にある出版業界と、勢いのあるウェブメディアの違いだ。 日本の出版社のCCCは、一般的にプラス180日だ。日本の出版社では、卸を通し…

リーダブルコード

不意に流れてきたツイートに触発されて、読んでみることにした。 読みやすいコードを書くことは社会人になってからわりとすぐ気を付けるようになったことで、動機としては保身の意味合いが強い。 火事場に投入される コメントのないグローバル変数満載のコー…

クロコディル 一八世紀パリを襲った鰐の怪物

「パリを舞台にした帝都物語」なんてレビューを見かけたものだから、つい読んでしまった。 とんでもない。 既知の読物として印象がかぶるのはクロウリーの『ムーンチャイルド』、ダンテの『神曲』。読者をけむに巻く描写が前者を彷彿とさせ、著者が念頭に置…

シュメル神話の世界

本書からは、先日読み終えた『シュメール―人類最古の文明の源流を辿る』では得られなかった当時の世界観のようなものを感得できたような気がする。いずれも出土品から推測した事物を元にしているはずなのに、切り口で受け取る印象が異なるというのは我ながら…

会計が動かす世界の歴史

歴史という授業が好きではなかった。否、暗記を要する学問は全て。本書のような書籍を読むたびにそのことを思い出す。しかし、歴史は面白い。中学の科目でいうところの地理も。だが、単語とその意味するところを暗記するだけの「学問」から、それを知ること…