リーダブルコード
不意に流れてきたツイートに触発されて、読んでみることにした。
読みやすいコードを書くことは社会人になってからわりとすぐ気を付けるようになったことで、動機としては保身の意味合いが強い。
- 火事場に投入される
- コメントのないグローバル変数満載のコードを押し付けられる
- 忘れた頃に質問される
- リーダー的立場のエンジニアが不在
と現場を渡り歩くうちに、パフォーマンスよりも保守性という観点から身につけてきたことで、見やすいという評価をまあまあ得ることはあっても、残念ながら未だ品質にはばらつきがある。
上記のような個人的な例のように、なにかしら気を付けてプログラムを書いている人にとっては、本書の訳者まえがきに記されているように「Nothing New」と感じられるかもしれない。自身、そう思いながらも、いくつか発見もあった。
命名が苦手なのである。コードそのものよりも命名に費やす時間が長いこともある。その観点から、本書が提示した変数の命名には参考になるところがあった。英語にある程度堪能であれば自然と思いつくことかもしれないが、自身の英語力ではこれまで思いつきもしなかった。その気づきを得らえただけでも本書を読んだ価値はあった。
また、コードを分割する観点において、書籍を著すレベルの方とある程度共通認識がもてていることを確認できたことも。
本書には「あわせて読みたい」という付録があり、その中から幾つか個人的メモとしてここに記す。
『Code Complete 第2版<上><下>――完全なプログラミングを目指して』
スティーブ・マコネル著 日経BPソフトプレス
『リファクタリング――プログラムの体質改善テクニック』
マーチン・ファウラー著 ピアソンエデュケーション
本書について一つ難があるとすれば『解説』。
啓蒙したいという気概はよく伝わってくるが、人様の著書でやることかね。