でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

フィーヴァードリーム

フロム・ソフトウェアの新作発表に触発され、読んだ記事の中に本書の名前を見つけた。

www.famitsu.com

 

G・R・R・マーティンの作品は『氷と炎の歌』しか読んだことがない。たぶん第四部まで。そこまで読んで、完結して気が向いたら読もうという扱いにした。展開がジャンプ漫画的で、ちょっとつきあってられない。

面白くなかったわけではない。断筆となった『時の車輪』シリーズを完結させるとか言ってた頃のことで、似たような理由で『時の車輪』シリーズも切っていたから、いろいろと嫌気がさしたのであろう。
かような経緯で個人的にはちょっと微妙な扱いの作家だが、吸血鬼物が存在するとなれば食指が動く程度には気になっている。

読んでみたところ、吸血鬼物というより、スタンド・バイ・ミーだった。どうでもいいことだが、タピオカとか、ポール・バニヤンの亜種とかがさらっと登場する。
発表が1982年であることを考えれば、ハリウッド的というよりはアメリカ的というべきなのだろうか。アメリカという国の表現は『フライトナイト』という趣味にばっちり合う吸血鬼像を描き出してもいるので一概には言えぬかもしれないが、基本的に銃器で解決というスタンスはザ・アメリカという印象が強い。
ともかく、足を挫いてしまう吸血鬼という斬新なアイデアを披露してくれた『ダレン・シャン』シリーズには及ばないにしても、趣味に合わない吸血鬼像である。少女漫画だから仕方ない『トワイライト』シリーズよりも趣味に合わない。
本作はあるいは『インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア』に影響されているのかもしれないが、その一方で『ヴァンパイア・クロニクルズ』第三部に影響を与えたのかもしれないとも思う。そう思ってしまうくらい、第三部はいただけない。

アレな過去バナとかダラダラしたクライマックスにうんざりさせられながらも、読ませる文章で、一息に読める。ディスった諸作品が好みなら一読の価値あり。