でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

中世ヨーロッパの城塞

「――町壁はフィリップ3世剛勇王とフィリップ4世美王によって1295年に最終的に竣工し、堀に囲われた総延長約1.7mの長方形平面のアンサントを形成することになった。」(P.223)

など、四ケ所程度の誤字脱字図説の抜けを発見したが良書である。うち一か所は原典からして抜け落ちていたのかもしれない。
図に振られた番号の参照性が悪いなど難はあるが、表題の事柄について無知なものが知見を得るための足掛かりとしてはよかろうと思う。
個人的には西洋築城の外観的特徴の一つと感じているマシクーリと呼ばれる部分が、見た目の優雅な印象とは裏腹に、投射用の構造物であると知れたことが大きい。

本書で述べられていることの一つに、城塞に関連する語には統一性がなく、混同を生じるケースもあるという。それを感じさせるものとして脳裏に浮かんだのが懐かしき『Torden, the Bastion of Thunder』、カラナないしアグナ―のプレーンを守護する真田丸的な位置づけとしての名称なら肯定だが、構造物の様式として示された名称ならば?というところ。