漫画 『HXLシリーズ』
漫画図書館Zというサービスを知ったのは『精霊伝説ヒューディー』をなんとか全巻読破しようと、古本などを探っていた時のことだった。連載当時は、絵柄が変わってしまってからは嫌ってしまって全部読んでいなかったのである。
無料だと読みにくいので課金し、イズミコとか長谷川裕一とか読んで、3カ月ぐらい放置して課金停止した。
以後たまに「なにか」を探して訪れているが・・・
蔵書は増えている。しかし、求めるものを見つけにくい。
そんな印象を得るばかりで、読むものを見出せずということを繰り返していた。
HXLシリーズを見出して、久々に同サービスへの課金を再開した。
・火星のココロ ~Beautiful Little Garden~
きっかけはこの作品、Tweetで知った。読んでみたらそのつぶやきの通りに面白い。個人的には『午後の国』の空気を感じた。
ただ、ときどき理解が追いつかないというか、パズルのピースが欠けているように感じられる部分がある。HXLというシリーズを知る前のことだ。欠けたるピースすなわちシリーズ作品の一部であることを知らなかったことによる。
・プリマス
『火星のココロ』でHXLシリーズというものを知り、漫画図書館Z内で検索したらいろいろ出てきた。知っている作家の名もちらほらあり、その中で特に以外と思われた作品を二番手に選んだ。
安彦センセにも感じることなのだが、なんというか、この世代?系統?の作家らは、似たようなアレを持っていると思う。表現しがたいが、独特の間というか。変なタイミングでギャグが入るとか。30年たってもそれが変わらないとか。
・ジエンド
個人的には作品に縁がない。
『仮面ライダー SPRITS』を契機にしようと試みたことがあったが、あわなかった。
ジエンドはよいが、明超次のキャラ造形は失敗している気がする。『ゼノン』へのオマージュか。
・シンソウガクシャ
基本的に「エヴァに乗らないなら帰れ」な話は好みではないので、読み始めはつらかった。
その辺をクリアして後は、面白く読めた。絵もよい。
・青の橘花
基本的には『神様のつくりかた』から変わっていない。
しかし、クロックが遅くなり、テンポがおかしくなったと覚える。地味だが良い話の作り手であると感じるのだが、そのように感じるあたり波長がずれているのだろう。
・MEAN
話の作りや絵や構図がかなり原作者テイストであり、作者の原作者作品への愛ゆえのことか、「原作者のコンテ」ゆえのことか、気になるところである。
・スタジオ秘密基地劇場
クロスボーンガンダムな作品を求めていた頃だった。『ダイ・ソード』『鋼鉄の狩人』なんかは楽しく読めてしまったので、当時はその気になれなかっただけということか。HXLシリーズを読むという気分でリトライしてみれば、長谷川節を堪能できた。
HXLシリーズに参加している作家のスタンスはさまざまだが、長谷川センセは張り合うタイプのスタンド使いと思われる。
・レイズマン・ゼロ
キャラデザインに来訪者の面影が。
・ALCBANE
むかしむかし、『漂泊の抒情詩人シオン』という漫画があり、この第一巻でFavoriteとなった。そのあと目にしたのはFFのマンガだったかもしれない。『エンジェル・アーム』かもしれない。ともかく、第一作ののちはアカン作品ばかりとなってフォローしなくなった。シオンの続編だけは期待し、待ち望んで読んだがもう駄目だった。ゆえにこのシリーズでも後回しにしてきたのだが、他作品での登場頻度が高いことに興味を覚え、意を決する。
登場頻度が高い理由はアルクベインの立ち位置がみんな大好きライダーマンだからだろう。作品としても面白かった。昔ほど画にこだわりがなくなったせいか、かつては嫌悪するほどに気になってしかたなかった微妙なデフォルメの絵柄も気にならなかった。
・クランド
・亡装遺体ネクロマン
表紙絵では気付かなかったが、『悪が呼ぶ』の誉れ高き松本久志である。
現代には不適合なノリであり、バカばっかやってる風に見えてしかし、いぶし銀の演出がある。レーザーチェーンソーを入手するくだりまで是非読みたかった。
・ウサ探
絵柄にそぐわぬハードボイルド?な主人公の物語。HXLシリーズで登場頻度が高いというのも頷ける哉。スルーしてしまいそうな表紙だが、読まずにおくのはもったいない。
・ギャラクティックマンション
『ワッハマン』テイスト。
丸が五つもあるデザインは確かに、シンプルでありながら描くのはメンドそうだ。
・銀河ロイドコスモX
バックします、がよかったw
・DARK QUEEN
掲載誌廃刊に迎合していない作品である。
・家族戦隊ノック5
『Dr.スランプ』の系譜と覚えた。あざとくない大雑把さが面白い。
余談だが表紙で損していると思う。
・ひろよん
シリーズを網羅してから読むのがよかろうと思う。
知らないと楽しめないのはこの手の四コマ漫画の宿命であろうが、知っていればかなり楽しめるものでもある。
・漢たちの野望
Dr.モローのマンガを読むのは、実に久しぶりのことだ。
読めば実に面白いのだが、フォローしてはいないのである。
以上が全関連蔵書のようである。
全て楽しんで読めた。これだけバラエティーに富んでいれば嫌いなものもありそうなものだが、不思議なことだ。
読み始めてしばし、シリーズものとして認識した後もどのような企画なのか当初わからず、最初に沸いたイメージがなぜか存在は知っていたものの遊んだこともない『TORG』で、マーベラスではなかった。
雑誌連載で巡り合っていたならつきあったどうかわからないが、一通り完結している状態での出会いは幸運だったといえる。シリーズとしてとても楽しめた。
他にドラマCDや公認同人誌が存在するようだが、そちらに触れられる機会は乏しかろう。