でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

潜行三千里

著者のイメージは安彦良和画のアレが強いので、それが読書に影響を与えたかもしれない。
戦争終結直後の中国の様子、情勢を知るにはよい書だとしても、だから著者が潜行を志した理由が表面的なものにしか見えない。著述の通りの行動をしているならば、中国との懸け橋たらんとし、国民党に加担して共産党を制しようとしたことに偽りはないようである。
しかしながら、Wikipediaなどに記されている帰国した後の動静を見るにやはり、戦犯として裁かれることを忌避したための行動ではないかと読めてしまう。

著者の視点からは共産党の軍事行動、支配は巧みであり、一方で国民党の腐敗が強調され、それを故とする民衆からの憎悪が描かれている。
『マオ―誰も知らなかった毛沢東』もそうだが、著者のバイアスがどれだけかかっているか不明な書物は慎重に読まねばならないと思えた。