でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

砂と人類

コンクリートアスファルト、ガラス、シリコンチップ。
現代文明に欠かすことのできない資源としての砂を、本書は語っている。
砂はどこにでもある。そんなイメージがある。最も豊富な資源、本書もそう述べている。それが枯渇しつつあるという。

コンクリートアスファルト、建材として使用可能な砂の形には制限があるという。砂漠の砂は風による摩滅で丸く、これに適さない。川で取れる砂は適度に角があり、好ましい形をしているという。
ガラスやシリコンチップには石英のみ使用可能である。グレードがあり、石英であればよいというものではなく、高純度の石英が必要だ。石英以外のものに触れると台無しになるので、加工には高純度の石英で作った器を用い、さらに高純度な石英を投入して、シリコンウェハーを作る。イレブンナインの純度が必要だという。

掘削にも、砂は用いられている。シェールガスの掘削は砂と水が必要で、というのも、水の浸透を助けさせるために岩盤の亀裂に砂を紛れ込ませるためで、やはり砂漠の砂は適さない。

砂浜は人類の知恵で消滅しつつある。ダムや護岸設備などの働きによって、自然に供給される筋道が断たれてしまったという。砂浜を保護する措置を養浜というらしい。世界各国の著名な観光地も、それで観光資源たる砂浜を維持しているという。

昨今読んだ本の中では『サカナとヤクザ』、それとなんとなく印象がかぶる。知らなかったことを知った喜びと、知ったことによるがっかり感の得具合であろうか。