でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

読物 『ディープな戦後史』

小学校でいう社会、やがて歴史や地理となる科目は、学生生活を通して苦手だった。『三つ目がとおる』をはじめとするSFないしはオカルティックな古代史に興味を持ちながらも、学業として楽しんだことはない。

この科目に限らず暗記を要するものはいずれも不得手で、理系に進んだのは得意だったからというよりは消去法だったのかもしれない。

主に小説によって歴史や社会というものを意識するようになってからは、物覚えはあいもかわらずながら、面白いと思うようになった。学業生活を終了したのち苦手意識を払拭しえた経緯をもつ劣等生の観察としては、試験というものは、ふるいにかけるという一次的要素を、採点側の都合という副次的要素で濁しているのではないかと感じなくもない。

本書は、一橋大学の受験問題を題材に、太平洋戦争から現代につながる時事について解説している。

劣等生の目には、題材となる試験問題は歴史として表出する時事の背景にどのような事情があったのか咀嚼していなければ回答できないものと見えた。

このような出題は、受験生の大多数を占めるであろう高校生に対して過酷であろうという意見があるらしい。確かに過酷であろうと思う。だが、大学受験の段階でこの関門に望もうという意志を持ち得るということは、それだけですでに撰ばれているような気がする。