でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

花粉症のない季節

今シーズンは花粉症の症状は出ないに等しい状況だった。
身近なところでは発症している方も見受けられたので、花粉の飛散量が少ないというわけでもないらしい。
症状が出ないわけでもない、といっても、目がかゆくなって「きたかな?」と思うとか、くしゃみをして「きたかな?」と思うレベルで、鼻水製造有機機械に堕すことはなかった。

花粉症という言葉が一般的でなかった頃からのつきあいで、もう二十年以上になる。
内科医に相談したところ、ハウスダストや花粉などによるアレルギー症状であると診断され、よくわからないが、体質改善の注射をすれば治るといわれた。
それじゃやってくださいと週に一回、一ヶ月だか三ヶ月だか通ったわけだが、「これで終わりです」という日に「治ったんですか」と問うたところ、「くしゃみ一発で戻ることもある」と答えられ、一年だか二年たち、予言どおりくしゃみ一発で戻ってしまった。
以後、対症療法にのみ依存し、医学的根治療法は試みていない。

そのときの診断ではまた、「体質が変われば症状が出なくなるかもしれない」とも言われた。
体質が変わるというのは、わかりやすくいえば、太ったりやせたりして代謝が変わることらしい。これがなかなか難しいことで、経年効果以外には実現できていない。

体質が変わったといえば、肉を食いたいと思わなくなった。
食えない訳じゃないし、食いたいと思わないこともないが、肉肉肉というカンジではなくなった。食いたいと思うときも、少し食えばもういらない。そんなカンジ。
脳内妄想「油メーター」が、すぐに振り切る。

明確に「油メーター」を自覚したのは大学卒業の飲み会で、トンカツ屋で一人頭2000円で宴会をやったときのことである。
あまり飲まないメンツということもあり、予算を飲みよりも食いに割り振ったわけであるが、ふつうの飲み屋の感覚でいたら山盛りの揚げ物ばかりが出まくって、欠食児童集団として名を馳せた我らがメンバーも食傷していた。
幹事だったこともあり頑張って食っていたのだが、唐突に、体内から呼びかけるものがあることに気づいた。「ぎぶ、ぎぶ」と言っていたように思う。それを無視して食い続けた結果、明確なイメージとして「油メーター」が脳裏に見えるようになった。これも生存本能の顕現であろうか。

普段それほど油モノを食さない傾向にあり、食い過ぎることもない。それ以後、このメーターが「見える」ことは希であったが、今でもなお現役の欠食児童集団と食事をともにする機会に「見える」傾向が高いようである。

近年は夕食に炭水化物をとらないよう心がけるようになり、それが数年続いた昨年末のこと、唐突に肉に対する欲求が著しく損なわれていることに気づいた。
弁当のおかずにも、肉をいれることが減った。肉は調理が楽なので、ついいれてしまいがちになるが、今は野菜や穀類を好んでいれるようになっている。
「うまいもの」に対する積極的欲望も減じている。

これまでにも花粉症が発症しなかったシーズンはあり、今後も今シーズンのような具合で過ごせるかどうかはわからないが、なんとなくスイッチが入った観がある。