アニメ 『化物語』
面白かった。
まずはそれを。
戯言シリーズとやらで合わないことは確認済みだったので、見る気は全くなかったのだが、これも縁ということか。
ゴングが鳴り、手四つ。そこからいきなり大技。
パイルドライバーでもブレーンバスターでもよいが、この際バックドロップにしとこう。
バックドロップが着地に至る直前空中回転開始、アイヤー超人プロレスだたアルかってな印象とは裏腹に、勝負の行方から目が離せない。つかみはおっけ~。というか、つかまれっぱなし。
常人の目では追えないアクロバティックかつマニアックな技の応酬、それらはただ眼前を通り過ぎるままに。只人には、二者がリングを派手に、縦横無尽に転げ回っているとしか認識できない。
そして、漫画チックな塵埃が消え去ってみれば、そこで二者はブレイクダンスのフィニッシュを決めている。
そんなカンジな印象の作品であった。
念のため、これは反射的に我が脳裏をかすめた印象を列挙したに過ぎず、プロレスやブレイクダンスになんら恣意を抱いてのことではないことを付記させていただく。
ともかく。
物語にというよりは、一見して実験アニメか低予算アニメという印象を抱かせられる映像に酔わせられたというのが正しいのかもしれない。
通して見て、それなりに事情を集めてみれば、「第一話冒頭の90秒」とやらの印象も変わる。
ファンはきっと、我が身がOVA『ジョジョの奇妙な冒険』のOPを鑑賞したときと同様のエクスタシーを感じたことだろう。
終わったらしいと安心して手を出したら終わってなくて、それでもマンゾクというのは、昨今では『東のエデン』がキオクに新しい。
まだまだ現役、というところか。