バッタを倒しにアフリカへ
ラマダンにより幸福のハードルを下げるという考え方は、私的には新しかった。個人的に、食べ物をおいしく食べるために粗食とあまりそうでないものを織り交ぜる食生活を送っているが、そういう風には考えていなかったことに気付かされた。
ファーブルという昆虫学者について、それで食べていけたわけではなく、本業を別に持っていたことも新しかった。
研究者が集う場にたまたま居合わせたことがあり、そこで二年間過ごしたのだが、研究者にとっては研究そのものより財源獲得のプライオリティが高まってしまうことがあるということを既知として二十年経つ。
昨年、近い将来に起こりうる国家有事に備えるよりも政権転覆を図った人々の行いによって明らかにされていったように、学び舎もまた己が利権を保守せんとする人々の巣窟である。必要なところに資金が行かず、なにも生み出さない人々が搾取する仕組がいたるところに存在する。
悪は自らを蝕む。人類の革新は遠い。
バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)
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前野ウルド浩太郎
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