にくいあんちくしょうの
かおめがけ叩くツールを手に入れた。
ずいぶんと前から物品ないし環境の入手を目論んできたが、果たせなかった。
後者の検討としては、サンドバッグを備えたジムを探していたが、素手で打たせてくれるかどうか不明であり、存外に費用もかかるため、適度なものを見いだせないでいる。
前者の検討としては、立てるタイプが初登場したときから続いている。スペース的にはこれが望ましいが、安定性に難ありとのレポートを目にしており、購入対象外としていた。専用のスタンドは場所取りすぎ、この手の構造物は急激に劣化するという印象があり二の足を踏んでいたのだが、送料込みセットで二万円以下という価格になったので試してみる気になった。
商品のレビューを読むと賛否あり、十分だという意見もあれば、サンドバッグスタンドの組立てに難ありとか、安定性がイマイチで天井から吊るすことにしたとか、そんなカンジ。
組立について1時間かかったという報告があったが、だいたい同程度で完了した。レビューと同様、汗だくになりつつ。この手の構造物に付属の組立ツールは使いにくいのが常なので、あらかじめ二千円くらいでラチェットを二つ購入していたことが幸いした。付属の組立ツールを用いたなら、もっと手間取ったことだろう。
さて、ペラ紙一枚の組立説明書によると、サンドバッグを吊す前に砂袋を置け、とある。
砂袋が付属することは知っていたが、その内容物が付属するかどうか、付属しないとして、容量はどの程度なのか不明だった。迂闊だったが、メールで問い合わせてわりとすぐ返事が来た。30kgの砂が入るらしい。
道路を挟んで向かい側のDIY店で袋入りの砂を買う。250円くらいで、20kg。湿っている。
袋を開けて均して乾燥させればよいのだろうが、スコップなど買うのもなんなので、砂袋に入れて数日放置する。三日くらい放置して乾燥しきらないので、湿気取りを封入して使用を開始することにした。
段取り悪し。
サンドバッグを吊るすのがまた一苦労。
このサンドバッグは公称値よりも重いのではなかろうか。現在のところ我が身は、片腕で50kgのものを立位前屈状態からアームカール的に持ち上げることができるはずである。形状や持ち方によっては重さの感じ方が変わることは理解しているが、いかにも重い。
サンドバッグ側の金具はフックなのだろうと思いこんでいたが、最近やたら流行っぽいカナビナになっており、これでは二本の腕では足りない。なにか適当な台が必要だ。50kgの重量に耐えるものが。
我が重量に耐える風呂場の椅子に乗せてみることにした。吊るしてみると、支持架の高さが足りない。支持架を高くすると、風呂場の椅子では足りない。支持架を低くした状態でサンドバッグを吊るし、その後、支持架の高さを変更することにした。腕の先に50kgの重量がついた状態で支持架を上げるのは、ブルワーカー的な辛さがあった。
試し打ち。
騒音。ご近所さんの顔色が気になるレベル。
揺れる。重石は一つでは足りないカンジ。
音は厚めのタオルケットを巻くことでかなり解消されたが、振動は如何ともしがたい。
床にダンボールを敷いており、接地面はまあいいとして、支持架の揺れが半端ない。強度的に不安を感じる。
もう一つDIY店で袋入りの砂を買い、未開封のまま支持台の足において様子を見てみることにした。
胴の位置の突き蹴りは当ててやる稽古をするが、顔面の位置はなかなか叶わない。
重くて、硬いものを打つ必要がある。
そう思いはじめてからずいぶんと経ってしまったが、早速、いろいろと確認できた。