読物 『なれる!SE7 目からウロコの?客先常駐術』
人間には二種類ありカモる側とカモられる側といったのは馳ノワール、民主主義と奴隷制は両立することを明示的に示したのはCiv4だった。
本書に描写されるような状況を三倍くらいぬるめにした環境には身を置いたことがある。そのようなところに集う人々から、デスマーチというものに関する諸々の話を耳にしたこともある。
実体験と耳にした談話に依れば、確かにこんな会社、こんな状況は存在する。
実態をまるで知らない管理者、はっきりいって無能な人物が取り仕切るプロジェクトというのは間違いなくある。
とある書評に依れば、昔はともかく今はこんな会社ないだろうという。
いわゆる大手数社に常駐勤務した経験があり、それは十年から五年程度過去のことになるが、官僚的な体質がそう簡単に改善できたとは思えない。大手家電メーカーがあげているという悲鳴は、どこから発せられているのだろう。それら大手は何故大規模なリストラを実行するのだろう。
世の中には果たして成功したプロジェクトというものはあるのだろうか。成功したプロジェクトの経験がなく、最初から最後まで立ち会った経験もないがゆえに、そんなことを考えてしまう。
変わらず楽しませてもらったが、同時になぜか胃の辺りになにかさしこむような思いをさせられた。