でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

『古代の女性官僚: 女官の出世・結婚・引退』『毒が変えた天平時代:藤原氏とかぐや姫の謎』

『古代の女性官僚: 女官の出世・結婚・引退』

いわゆる「女官」は古代日本では官僚のありようを示していたが、次第に高貴な女性の側仕え、あるいは後宮仕えという存在になっていった。
天平時代あたりまでは、日本でも女性官僚はそれなりに存在したが、中央集権化が進んで中央と地方の結びつきがあまり重視されなくなり、次第に姿を変えていったという論。

『毒が変えた天平時代:藤原氏かぐや姫の謎』

正倉院には毒物も保存されていたことから、天平時代は毒物を用いたあれやこれやがあったのではないかという推論にいたり、かぐや姫の著者は誰かという筆者の妄想へと飛躍する。
証拠を丁寧に集めたうえでの推論ではなく、結論ありきの無理筋と受け止められる。当方はミステリ嫌い。こういう筋を通す物語が多いからだ。

 

2つの書を同時期に読んだのは偶然だが、奇しくも表裏ないしは補完するピースという位置づけになった。天平時代についてはガッコにおける歴史の授業程度の知識しかないので、読んでただ咀嚼するしかない。
前者については少なくともそんなふうだったが、後者を読んで、前者もうかつに飲み込んではいけないものだという感想に変わった。後者は上述の通りの内容なので、一説として解するのみ。