でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

イリアス、オデュッセイア

 また、テュンダレオスの妃、レデ(レダ)にも会った。彼女はテュンダレオスとの間に、豪胆な二人の息子、馬を馴らすカストルと、拳闘の名手ポリュデウケスを儲けたが、ものみなに命を授ける大地が、生きながら二人を蔽っている。二人は地下にありながら、ゼウスから特権を与えられ、一日ごとに変わる替わる生きては死ぬことを繰り返す。二人は神々と同じ特権に与かっているのだ。

上巻 P.291

二三四 14 この偽名を用いて危地を脱するモチーフは各地の民話に見られる。これに関しては、
 楜沢厚生『<無人ウーティス>の誕生』影書房、一九八九年
が参考になる。またこの問題も含めて、ポリュペモス伝説全般にわたって論じた
 中野哲朗「オデュッセイアにおけるポリュペモス譚について」 西洋古典論集VII(ホメロス特輯)、京都大学、西洋古典研究会、一九九〇年、一ー二二
は大層行き届いた好論文である。

上巻 訳注 P,362

 


とある個室に置いて、そこにいるときだけ読み、二年以上かけて読了した。
岩波版。このスタイルの本は、一気に読むと挫折しがち。一節ずつとか数節くらいとかで読みすすめていくのが個人的にはちょうどいい。しかしながら、上記引用は自ら付箋を貼ったわけだが、なにゆえにそうしたのか、覚えていない。

どちらも創作は大いに混じっているのだろうが、イリアスがわりと軍記モノしているのに対し、オデュッセイアはてきとーな冒険小説というカンジ。『ガリヴァー旅行記』は後者から大いなインスピレーションを得たのではないかと思えたりする。

なにかというと智謀にたけたと冠されるオデュッセウスだが、アテナの加護が厚すぎて、彼自身の性としてはよくて慎重、わるければ疑い深いと読めた。