でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

オーバーロード 1 不死者の王

自らかしたゆるい誓いに、なるべく未完の作品は読まない、というものがある。

楽しんでいた作品が途絶えた。続刊が出ないと手放したシリーズが、手放した途端刊行された。最近の例で言うと『十二国記』や『守り人』である。
好きだった作品がなんか知らんが突然腐った、などの理由による。
幾度となく打ちのめされてやっと身に刻み込むことができた人生の教訓だ。ゆるいけど。

楽しめたアニメが、原作作品では楽しめないことが多い。ラノベ作品は特に。
ハズレばかり引いていたのだと、近々引いた二つのアタリを例にして思う。『ロード・エルメロイII世の事件簿』および『オーバーロード』がそれにあたる。

オーバーロード』はアニメ版とは違うと聞かされて、Web版を少し読んであわないと感じて読むのをやめてしまっていた。今回、手に取ることにしたのは多少なりとも好奇心があったためで、それに従ってよかったと思う。

オーバーロード』に心動かされるのは、かつてEverQuestで廃だったからだと思う。作品を問わず、MMOに一定以上耽溺した者ならば、モモンガの気持ち、あるいは去っていった者たちの気持ちがよくわかるのではないだろうか。それこそ、自分のことのように。郷愁に似た懐かしさを覚えるのではないだろうか。

そしてまた、「ナザリック地下大墳墓」という名称に響くものを感じる者もいるのではなかろうか。いかにもMMOのゾーン名にふさわしい。個人的にはネリアックと印象が重なる。

本作品一巻を読み終えて感じたことは、奇異なことに、アニメ鑑賞後の感想と等しい。
すなわち、ナザリック地下大墳墓を含むユグドラシルパートともいうべき物語展開は非常に楽しめるのに比して、異世界パートがなんだかしらけるというものだ。理由はよくわからない。
小説作品独自の感想としては、あまり戦闘パートには熱を入れて描写しない方がいいのではないかということだ。スキル制な武術って、魔法と変わらんしね。

ともあれ、続刊を読むことは間違いない。