でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

この素晴らしい世界に祝福を!

ジュブナイルは、十代半ばごろにソノラマ文庫をそこそこ嗜み、ハヤカワに進みながらも角川スニーカー文庫富士見ファンタジア文庫を少数たしなんで離れた。

ハルヒはアニメでまず見て超楽しんで原作を読み、展開的に詰んだと感じた数巻後に発信が途絶えた。エンドレスエイトは見なかった。シャナはアニメでまず見て原作を読み、総じて面白く読めたが終盤の超展開がアレだという印象は残る。とらドラはアニメから入り原作も楽しめた。その他幾つか、楽しんだものはある。

ジュブナイルから離れてしばらくして、手を付けずに難を示すのもフェアではあるまいと、おすすめを尋ねて着手した初ラノベがEGCで、これがラノベなのかと感服至極だったのだが、例外だったと思い知るのは他数作品を経てからのこと。
その後はアニメから入るようになったわけだが、やがて原作は読まないようになった。
アニメとして面白くても、文章作品として楽しむには足りないと感じることが常になったからだ。「インデーックス!」「グハァー」みたいな文章はあわない。「名を叫んだ」とか、「苦鳴をもらした」とか、適切な文章があるだろ。

本作品の入り口は「海外の大物監督が劇場版に満点レビュー」的な記事だった。
興味を覚えてすぐ試してみたものの、第一話60秒くらいで一度挫けた。せめて一話を見ようと気を奮い立たせたのは正解だった。面白い。

ドラゴンランス』シリーズ――ただしワイス&ヒックマンの著作の一部に限る――は魂の書である。他ジャンルで並びまた超える作品はあれど、ヒロイックファンタジーでは並ぶ評価の著作は少ない。
自分でもたまげたことに、本作品に由来不明のドラゴンランス臭を感じさせられ、なんだかしらないがものすごく気に入ってしまった。

ラノベ、特に転生系の記号効果は実に素晴らしい。ここ数年、ごく少数の作品を視聴したのみの感想だが、強くそう思う。気に入った一因はこの辺りにあるのかもしれない。
特定のルートを辿っている読者に限るという弱点はあれど、それを記号として解釈できる読者に対しては、小説には宿命ともいうべき解説調を大幅に省略可能にしている。原作作品を読んでいないので実際にどのようなものなのかはわからないが、本アニメ作品では説明が最小限度にとどまっている――転生ルールやスキル獲得ルールくらいだ――と感じられる。メタがより効果的なネタとして使える。
同時代の限られた一部でのことなので、例えば10年後に新規読者が面白いと感じられるか、今現在、前述のルートを辿っていない層に楽しめるのかと思いもするが。