近頃は未完作品について綴ることは稀になってしまった。作品は腐るものであり、完結してなお良しでなければ記録にも能わぬと覚えるようになったからである。
もちろん、未完であろうとも良しとする作品はある。
『辺境警備』に連なる作品の発表は、あまりに望外の喜びであった。
『星が生まれた谷』の後、おそらくあの地に居留することになったであろう人物が登場したからには、二年後となる物語の現在でもなお東方に駐留を継続しているであろう御仁もおそらく登場するであろう。
個人的には1000年前の魔王との対決あたりがいつか描かれるのではないかと思っていたが、意外であったことは余談である。