でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

ヘルプ 心がつなぐストーリー

原題にはない、邦題で追加された文言についてはもはや語るまでもなく。

物理学的ストーリー創作入門』で大きく紹介されていた二冊のうち、対象読者であり得ると思えた方。もう一方は『トワイライト』シリーズの亜種らしく、そちらは対象読者ではあり得なかいと思えたので控えた。

『物理学的ストーリー創作入門』では本書の主人公を白人女性スキーターであるとして自説に適用していた。そのつもりで読み始めたのだが、すぐに違和感を覚える。三人の登場人物の主観で語られる物語だが、主役は多くて二人、主観ではエイビリーンが主人公であるように思えたからだ。読み手の主観であろうから、多くは語るまい。

1960年代、アメリカ南部。これだけで、黒人に対する差別が現代よりも色濃い物語であるとわかる。南米の土着文明を病気で壊滅状態に追い込んだ人種の末裔が、いわれなき偏見で黒人を不潔であるとする。そんな風土で小さな反逆を試みた物語である。
登場人物の誰もが失いつつ得る。価値観の変動の小さな礎になりはしたが、主役らは皆、大きく失い、転機を余儀なくされた。勝利者はいない。

 

読中なぜだかミッキー・ローク主演の『エンゼルハート』に登場した女性が脳裏をよぎりまくる。その人物の名前が強く想起させられるのだが、どうにも思い出せない。やっと思い出したその人物は白人と黒人のハーフで、名をエピファニーという。
全然関係のない話。