おれのサーキット

何十年ぶりかになる再読のきっかけはTwitterで熱烈なファンの猛烈なプッシュに背を押された形となる。作者ご自身もTwitterで活動成されていることも教えていただいた。

ボンボン連載時に読んでいたことは覚えている。ツイートを眺めているうちに、コミックスも持っていたことを思い出した。
数度の引越を経てコミックスは手元から失われてしまい、ときどき懐かしく思い出しつつも作品のタイトルを思い出せず、雑事に紛れて忘れるということを繰り返していたように思う。

 昔々に読んだ作品は必要以上に美化され、後年再読して後悔することがしばし、つい最近も数十年前に月刊サンデーに連載されていた作品を読み返し後悔したばかりである。そんな失望も真新しいときに、すごく読みたくなるというのはきっといい思い出がこの作品にあったからなのだろう。それは正しかった。いろいろなことを思い出した。

ポケバイがすごく欲しくなったことを。値段にあっけなく負けたこと。
自身がバイクに乗るようになった原風景を。きっと本作品と『Zとうちゃん』『Be Free！』（に登場したVT）がきっかけである。
曲がらない（ないしはリーンインのバランスが著しく悪い）バイクだったXanthusを、リーンアウトで乗っていたこと。

かつて好きだった作品を、再読しても好きなままでいられることは幸せである。