でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

大航海時代の日本人奴隷

――使用例としては、「その他のいかなる奴隷、いかなる民族であろうと、解放奴隷であろうと、カティーヴォであろうと、大きなカタナを帯びた者を(ゴアへ)連れてきてはならない」とするインド副王政庁の禁令があり、「カタナ」の部分はローマ字で「catana」とあるから、日本人傭兵を対象としたものであったと考えられる。

P.23

 

今どきの小中学教育がどのようなものか知らないが、本書のような書物に触れると「学問というものは常に途上のものである」ことをもっと強調すべきだと思う。もっといえば、解釈に誤りが含まれている場合もあることを。

タイトルに惹かれて軽い気持ちで手に取った本書であるが、企図せずして響いたのは豊臣秀吉による伴天連追放令に関する記述である。本書においては最後の最後に記された一ページに満たない記述でしかないが、同令の背景に、日本人奴隷が海外へ輸出されている事実に対応した動きであったと述べてられいる。
本書で語られているように、17世紀ごろにはスペインやポルトガルに「使節ではない日本人」が到達していたということが事実であるならば、相当数が海外に流出していたと考えられる。やらかしていたのは島津藩らしい。戦争捕虜を外人に売りさばいていたわけだ。

ガッコの教科書からは、平板な記述であったにせよ、権力者による宗教排斥として印象付けられた。イエズス会が奴隷廃止に注力する一方で、奴隷受け入れの窓口(受け入れ時に洗礼がなされていたという)も行っていたという本書の主張からすると、こんなダブスタ宗教なんか受け入れられるわけねーよなとしか思えない。