誰もが好きであるに違いないジブリ作品を、なぜそんなに好きではないのだろう。知人らがジブリについて語っているとき、言葉にはせずとも否定的な印象が沸き立ち、話題に乗れないことを自分のことながら不思議に思っていたことがある。
アンチというわけではない。観る機会があれば、その気になれば観るが、興味があまりない。観ればそれなりに楽しみもする。
今では自分なりの解答を見つけていて、それは「お話」にある。
これはジブリ作品に対するものばかりではない。昨今では、完結していない作品は極力避けるように努めている。ジブリ作品はもちろん映画単体として完結しているが、きちんとまとまった「お話」になっているかというとそうではないと感じている。
アンチというわけではない。観る機会があれば、その気になれば観るが、興味があまりない。観ればそれなりに楽しみもする。
今では自分なりの解答を見つけていて、それは「お話」にある。
これはジブリ作品に対するものばかりではない。昨今では、完結していない作品は極力避けるように努めている。ジブリ作品はもちろん映画単体として完結しているが、きちんとまとまった「お話」になっているかというとそうではないと感じている。
どうでもいいことかつ公言することでもないが、そういう性癖をもっていることに困惑しないわけではない。そんな立場から、本書に惹かれた。
一方的に信頼しては、見せつけられた作品で裏切られている――という意味で、押井守という人物にはいろんな思いを抱かせられている。ゆえにあらゆる作品について全肯定しているわけではいないが、本書が語るジブリ作品への批評は、ジブリ作品をそれほど好まないという難儀な性癖をもつ人物にいささかの安心を与えてくれた。特に『火垂るの墓』について。
あとがきによれば、『テレビブロス』の映画欄から発して人気企画となり書籍化されたということらしいので、似たような性癖を持つ人類は少なからず存在するらしい、という安心も得られた。
誰も語らなかったジブリを語ろう (TOKYO NEWS BOOKS)
posted with amazlet at 18.05.27