『富士学校まめたん研究分室』
『この空のまもり』でも感じたことだが、暗喩にハッタリが効きすぎていて、消化不良を感じてしまう。著者の方向性として、全一巻にはむかないのかもしれない。
高いレベルでの物足りなさを覚えるという意味で、つまらないということではない。
『マージナル・オペレーション 05』
物語は完結するものである。そうでない物語が多すぎるなか、もっと続いて欲しいと思わせながら終わってくれる作品は希有だ。もっと続いて欲しいが、終わってくれてよかった。
当初は四巻五巻を一巻にもってくるはずだったが、状況がわかりにくいということで現在のような構成にしたという。そのためか、若干の消化不良あるいは引きを残している。
いい形で、もっと楽しませてほしい。
『遙か凍土のカナン1 公女将軍のお付き』
『マージナル・オペレーション』の主人公・新田良太の曾祖父?、新田良造の物語。
ヒーローとヒロインの邂逅、ヒロインは14歳くらいということだがカバーイラスト的にはどうみても8歳くらいなこと、これらに強い違和感を覚えてしまったためか、日露戦争の描写に覚えた好感と差し引いて、若干のプラスというところ。