謹賀新年。
2012年の新春は、バイクの整備で始まった。
事は年末に発する。
師走の第四週に単車が動作不良となり、この時期またいつものアレかと車両回収でバッテリーチャージを依頼した。計約いちまんえん也。あわせて調査も行ったとのことで、報告によれば、プラグがアレっぽいがまだ大丈夫であろうという。当方は11月初頭に車検を済ませたばかりで、急ぐ事情もあり口調は渋めだったため、それを汲んでパーツ交換はナシという報告になったのであろうが、タンクを外すんだったらプラグ交換をすすめろという気がしないでもない。
その後二日間走り、三日目にエンジンがかからなくなった。セルは回るが点火してない気味。出勤前のことで、焦って回し続けたらバッテリー電圧低調な症状を呈し始めた。
再度いちまんえんは痛い。調べてみたら手ごろな価格のものが見つかったため、家庭用コンセントから電源を取れるバッテリーチャージャーを購入することにした。約よんせんえん。
そもそもバッテリーを外して持参すれば当初費用は節約できたのだが、かつて着脱に難儀した記憶があり、自分では二度とやりたくなかった。
そのことをいやというほど思い出させられながらバッテリーを外し、充電を試みる。バッテリーもへたり気味だがまだいけるという報告のとおり、充電はきちんとできた。
辟易しながら着装、セルは回るがエンジンはかからない。
プラグなのか?
だとすると、いちまんごせんえんくらいになる。
また、年の瀬も押し迫ったこの時期、作業を依頼しても完了は年明けになるかもしれない。
どうすべきか。
ちなみに「どうすべきか」の成分は、メンドイが90%である。
この間、通勤はチャリないしバスだった。
行きはずっと登り道なので、数キロとはいえ息も切れ汗だくになる。着替えを持参し通勤する、えらい難儀な状況であった。駅行きのバス停は徒歩1分だが、職場行きのバス停は登り道で1.5kmくらいあり、便利ではない。
休暇中になんとかするのが吉と、プラグを自力で換装することにした。約ななせんえん。
プラグの交換は、二代目のRZ以来のことであるが、作業自体はそれほど難しいことではない。ただし、CB400SFは、タンクを外さないとプラグ交換ができない。とても面倒である。
非常にいい子なバイクだが、メンテナンス性能は非常に悪い。セキュリティ対策かもしれないが、あるいは政治的なことかもしれない。バイク屋はタンク着脱を工賃に入れるのだ。
こうして迎えた年明け。アマゾンの発送状況を確認したら、元旦に届いちゃうカンジ?
バッテリーを再度充電して、プラグを待つ。ほどなくプラグが届いた。
ブツブツいいながらタンクを外す。バッテリーを外すよりは楽だった。調子が悪くなる前に満タンにしていたのでちょっと重かった。こういうところ、宇宙開闢以来やむことなく続いているあらゆる粒子の運動に思いを馳せるを禁じ得ない。
プラグはよっつ。外側の二個はカンタンだが、左の内側が難所。右の内側は左の内側よりは楽だが、やっぱりちょっとやりにくい。ぶっといパイプが作業領域に干渉しているためである。
それほど時間を要せず換装終了。タンクを元に戻す作業がまたアレで、ドレンチューブとやらを接続する作業がコツを要する具合。タンクをかぶせて、ペンチなどで押し込むようにする必要がある。
バッテリーの充電完了、まあもう慣れたもんで・・・プラス端子を先につけてしまい、マイナス端子で火花が散る。
やり直し。
さて。
好調にエンジン始動。問題なく回っている。
達成してみれば充実感もあるが、ヤレヤレな正月だった。
合計にまんえん。古い車両はちょぼちょぼと出費が重なっていく。
もう何年も前から買い換えたかったのだが、諸般の事情で叶わなかった。
もう、迷わない。