でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

読物 『吉鷹弘の打撃革命』

徒手格闘術を習い始めて十年。

およそ六年ほどは、突き蹴りに熱心ではなかった。実践を始める前からそれなりに知識だけはあったから、いろいろと思い悩みもしたけれど、考える素地がないならば、やるしかないと考えて進んできた。

それでもどうにもなんともならないという思いを禁じ得なかったのは、例えば逆突きよりも順突きの方が威力が出るという証言だったり、なにをどうやったらそうなるのかという道しるべが見つからなかったためであろう。突き蹴りの剛法にネガティブな思いを抱いたせいでもあろうか、抜きや投げ、極めといった柔法の方が好みにもあい、偏重していた。

我が門では、初段の格に至ると武道専門コースで修学することができるようになる。2011年4月の制度改定によりこれは変更されたが、ともかく、そこで学ぶようになり実体験として剛柔一体を認識して、考え方が変わった。

以来、足下の見直しを始めた。

運歩法と呼ばれる歩法と、振り子突きと呼ばれる基本突き動作の考察である。

あちこちでアドバイスをいただいて、時には門外の知恵に依ったりもしたものの、今現在は自流にあるものだけでまかなえることを強く感じている。回り道をして原点に辿り着いた印象だ。まだまだ不足を感じてはいるものの、最近になってようやく、突き蹴りがまともになってきたように思える。

そんな折、どこだかで本書の存在を知り、興味を惹かれた。門外の知恵という位置づけになるが、読んでみると、法形という組稽古の中に既存となる要素が多い。個人的にはそれらを効率的な動きとして認識していたが、外部から補強された印象である。

本書の中ではTipsという位置づけで紹介されている。これまでの格闘技的通念としては異端であるらしい。著者のプロフィールを目にしてもピンとこない。世間的にどのような評価をされている方なのか分からないのだが、個人的にはいろいろなことが腑に落ちて、非常に参考になった。

少林寺拳法の突き蹴りに悩みを抱いている方は是非、ご一読いただきたい。

ただし、ある程度身体ができていないと実践が難しいものも含まれているため、評価や活用は慎重に。