でぃするだいありー?

そんな気はないんだれど、でぃすっちゃってる。 でぃすでれ?

映画 『少林寺拳法』

事前に、アレであることは聞き知っていた。
ゆえに、ストーリーを云々することはない。ただ、著述などによって知識としていた時代背景を映像によって補完することを得たのみである。

現在では、中国拳法といえばそれなりに名の知れたものであり、標準的な日本人の感覚としては「よくしらないけどなんかすごそう」というものであろうが、当時、腕に覚えのある日本人の感覚としては「シナの武術なにするものぞ」という向きもあったらしい。
GHQが武術習得を禁じたこともあり、そんな時代にあえて"お上"の意向に逆らってまで一流を興した人々は、どこかとんがったところがあったのだろう。

千葉真一が登場する作品は、あまり鑑賞していない。
もっとも鮮烈にイメージが残っているのは『魔界転生』。もっとも最近見た作品は『キル・ビル』。両者ともアクションよりは存在感をもって印象としている。
本作品公開当時36歳の千葉ちゃんが見せるアクションは、それらのイメージを払拭させるものだった。実に優れた体術のもちぬしといえよう。殺陣とはいえ、技の冴えが素晴らしい。
余談だが、劇中に登場する門弟役の中では志穂美悦子の動きが突き抜けている。

鑑賞後、あまりにナニすぎて監督の名が気になった。見れば、鈴木則文、とある。
調べてみたら名のある人だそうで、『トラック野郎』 『伊賀野カバ丸』 『パンツの穴』『コータローまかりとおる!』なんかを撮っている。誰であるにせよ、鑑賞にあたって製作された時期の業界的流行を考慮せねばならないことは、作品の性質を云々するものであるに違いない。
なお、本作品が公開された同年には極真空手の映画も公開されており、いずれも松竹作品である。見比べるつもりは、今のところない。